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AI時代に、人が価値を出すための仮説思考
AI時代に求められる、再現性のある仕事のつくり方
今週、商談や日々の業務を通じて改めて感じたことがあります。
それは、これからの仕事では「勘」を否定するのではなく、その勘をいかに「仮説」に変えていけるかが重要になるということです。
仕事をしていると、ふとした瞬間に、
「この商品は売れそう」
「このお客様は伸びそう」
「このやり方はうまくいきそう」
「なんとなく、ここに課題がありそう」
と感じることがあります。
これは、いわゆる“勘”です。
勘というと、感覚的であいまいなものに聞こえるかもしれません。
しかし、仕事における勘は、決して悪いものではありません。
現場経験、顧客との会話、過去の成功や失敗、数字を見てきた蓄積が、瞬間的な判断として表れることがあります。むしろ、現場に向き合ってきた人ほど、このような違和感や直感を持っているものだと思います。
ただし、勘のままでは、組織の力にはなりにくい。
なぜなら、勘は本人の中にある感覚であり、他の人に伝わりにくいからです。
また、「なぜそう判断したのか」が見えないため、再現性を持たせることも難しくなります。
そこで大事になるのが、勘を「仮説」に変えることです。
仮説とは何か
仮説とは、まだ正解ではないけれど、現時点の情報から最もあり得ると考える“仮の答え”です。
たとえば、
「この商品は売れそう」
で終わるのは勘です。
一方で、
「昨年同時期に同カテゴリを購入した顧客のうち、販売実績が伸びている顧客に対して、今年の売れ筋商品を提案すれば、受注率が上がるのではないか」
ここまで言語化できると、仮説になります。
仮説になると、次に取るべき行動が見えてきます。
誰に提案するのか。
何を提案するのか。
いつ提案するのか。
どの数字で結果を見るのか。
うまくいかなかった場合、何を修正するのか。
ここまで考えることで、仕事は単なる感覚ではなく、検証可能な行動に変わります。
原因と要因を分けて考える
仮説を立てるうえで、もう一つ重要なのが「原因」と「要因」を分けて考えることです。
原因は、結果に直接影響しているものです。
要因は、その原因を生み出している背景や条件です。
たとえば、売上が伸びていない場合、原因としては、
・提案数が少ない
・販売開始が遅い
・重点顧客への接触が不足している
といったことが考えられます。
一方で、その背景には、
・顧客ごとの販売状況を見きれていない
・商品提案が担当者の経験に依存している
・数字を見る仕組みが弱い
・提案の基準が組織で共有されていない
といった要因があるかもしれません。
原因だけを見ると、対処療法になりやすい。
しかし、要因まで見にいくと、仕組みの改善につながります。
この整理には、ロジックツリーやピラミッドストラクチャーの考え方が有効です。
事象を分解し、原因と要因を整理し、どこに本質的な課題があるのかを見極める。これは、まさにクリティカルシンキングの本領だと感じます。
AI時代に変わる人材価値
今週の商談の中でも、AIの浸透によって人材市場や会社の存在意義が大きく変わっているという話がありました。
これからは、人を多く採用して業務を回すのではなく、AIを活用できる少数精鋭の人材で成果を出す方向に進んでいく。
その中で、AIを使いこなす力、積極性、やり切る力、そして人間的な魅力が、より重要になっていくという話が印象に残りました。
これは、人材や採用の話であると同時に、仕事の進め方そのものの変化でもあります。
AIがある時代には、単に作業ができるだけでは価値になりにくい。
むしろ、現場で感じた違和感や勘を言語化し、原因と要因を整理し、仮説を立て、検証し、仕組みに変えていく力が求められるのだと思います。
整理すると、次の流れです。
勘
↓
言語化
↓
原因と要因の整理
↓
仮説化
↓
検証
↓
改善
↓
仕組み化
この流れができると、個人の経験がチームの知見になります。
担当者の感覚が、組織の判断基準になります。
一度きりの成功が、再現性のある仕組みに変わります。
BtoBプラットフォーム事業に必要な視点
BtoBプラットフォーム事業においても、商品を並べるだけでは不十分です。
顧客ごとに、販売チャネル、主力商品、在庫の持ち方、利益の考え方、販促の得意不得意は異なります。
だからこそ、
「この顧客はなぜ伸びているのか」
「この顧客はなぜ利益が残りにくいのか」
「この顧客には、何を提案すれば成果につながるのか」
「その背景には、どんな要因があるのか」
ここまで考えて初めて、単なる商品案内ではなく、顧客の事業成果に踏み込んだ提案になります。
株式会社IKEMARTが目指しているのは、単なる卸ECではありません。
顧客の仕入れ・販売・在庫・販促・利益管理に入り込み、データと仕組みによって「利益が残る商売」をつくるBtoBソリューションプラットフォームです。
そのためには、現場の勘を大切にしながら、それを仮説に変え、数字で検証し、再現性のある仕組みにしていく必要があります。
勘は入口。
仮説は検証するための設計図。
原因は直接の問題。
要因はその背景にある構造。
仕組み化は、個人の経験を組織の力に変えること。
これからのAI時代において、人の価値は単なる作業量ではなくなっていきます。
問いを立てる力。
仮説をつくる力。
原因と要因を見極める力。
仕組みに変える力。
こうした力こそが、これからの仕事における人の価値になっていくのだと思います。
今週の商談を通じて、改めて、自分自身も組織も、勘で終わらせず、仮説に変え、検証し、成果につながる仕組みにしていく力を高めていきたいと感じました。